悲劇のヒロイン症候群の女性の特徴や症状
自分に自信がない、あるいは自分が嫌い
悲劇のヒロイン症候群の女性の特徴として多いのは、『自分に自信がない』もしくは『自分が嫌い』というものです。いつも悲劇のヒロインを演じてしまう女性は、周りからは「自分が大好きな人」「自分のことしか考えていない人」と思われてしまうのですが、実は真逆なのです。
彼女たちは自分に自信がないからこそ、悲劇のヒロインになることで、周りから自分を守ってもらおうとしています。
「自分に自分で自信を持つ」ということは、生きていく上で自分を守る盾となる重要なものです。全てのことにおいて自分に自信を持っているという人は少ないかもしれませんが、何か一つでも自分に自信を持っていることで、辛いことから身を守ることが出来ます。
しかし、どんな些細なことにでも自分に自信を持てない人は、身を守る盾を持っていないため、悲劇のヒロインになることしか出来ないのです。そのため、悲劇のヒロインでいられなくなった時は、心がズタズタに引き裂かれてしまうことが考えられるでしょう。
周りから心配されると嬉しい
悲劇のヒロイン症候群の人は、周りから心配されることで安心を得たような感覚に陥るという特徴があります。しかし、実際は心配されたことで安心を得ているのではなく、周りから「興味を持たれている」ということに喜びを感じているだけなのです。興味を持たれていることが目に見えて分かるのが、「周りから心配されること」であるためでしょう。
人は周りに興味を持ってほしい時や、かまってほしい時こそ何かを頑張ったり、努力できる生き物です。しかし、悲劇のヒロイン症候群が危険なのは、周りが心配するような出来事を作ることに努力してしまうということです。
中には自傷行為などで、自ら悲劇のヒロインを演じられる環境を創り出してしまう人までいます。その結果、周りの人から興味を持たれなくなり、「トラブルメーカー」としての太鼓判を押され、完全に敬遠されてしまうのです。
母親や父親が自分に無関心だった
鬱病などの精神的な病が、ストレスやトラウマが原因で起こるのと同じく、悲劇のヒロイン症候群にも発症に至る原因や、トラウマがあることが多いようです。そんな後天的な悲劇のヒロイン症候群の原因として、よくあげられるのが「親子関係や家庭環境」です。
人間は幼少期から、「親の目を引く」ということを知らず知らずに考え、行動していきます。乳児はお腹が空いたら泣いて母親の目を引き、幼児はわがままを言うことで親の目をひきます。
そして親は、そんな子どもの欲求に気づき、無条件の愛を与えてあげることで子どもに安心感を与え、親子の信頼関係を築いていくのです。
しかし、子供の頃から親の目を引こうと頑張っても、親がかまってくれなかった。あるいは親から何かを与えてもらった記憶がないという人は、大人になっても「頑張って人の目を引く行動を起こさないと、誰も見向きもしてくれない」という固定観念に囚われてしまいます。その結果、周りから心配されるような言動や、行動を繰り返すことで心の安定を図ろうするのでしょう。
責任転嫁しようとする
悲劇のヒロイン症候群の人は、被害者になることは得意でも、加害者側に立つことを何よりも嫌います。また、人を責めることは得意でも、自分が責められることだけは阻止したいという強い意志があることが多いです。
何故なら、被害者が自分よりも同情を集めることが許せないからです。そのため、自分が仕事でミスをしても、他の人に責任転嫁をしてから尻拭いを手伝わされているアピールをしたり、喧嘩の原因が自分であっても、自分以外の事柄に喧嘩の原因を差し替えて、被害妄想を訴えたりします。
そのため、段々と悲劇のヒロイン症候群の人の周りからは、友人達が去っていくことが考えらます。そしてそんな友人達を悪役に仕立てあげることで、また悲劇のヒロインを演じ、同情を買おうとするのです。